竹青壮の住人たち

昨日今日と箱根駅伝に釘付けでした。
子どもの頃からスポーツは大好きで、やるのも観るのも好きなのですが、
箱根駅伝には全く興味がありませんでした。
父が毎年テレビで見ていましたが、好きな番組が見られなくてただただうっとしいだけでした。
ところが、数年前からなぜか興味が湧き注目するようになり見るようになりました。
そして今年は・・・
テレビに釘づけ。
特に今日は泣きっぱなし。

去年の12月は例年以上の忙しさでした。
毎年10月に入ると年末まで休み無しになります。
でも去年の12月は、朝9時から夜の11時まで仕事という日が5日間続くこともあって、心よりも身体が疲れ切り、病気以外で初めて、しんどくて夜寝られないという経験をしました。
そんな私を支えてくれたのは、竹青壮の10人の住人達でした。

「風が強く吹いている」(三浦しをん著)
2006年に出版され話題となり映画にもなりましたが、初めて読みました。
そしてハマりました!
読み終わった後、すぐにまたもう一度読んだのは人生で初めてです。
ハイジに走(かける)、王子、双子のジョータとジョージ、ムサ、神童、ユキ、
ニコチャン先輩、キングの10人は竹青壮に住んでいる大学生です。
この10人が箱根駅伝を目指す物語なのですが、ただのスポーツ青春物語ではなく、
努力神話の物語でもなく・・・う〜ん・・・
言葉に出来ないので、あとがきにある著者の言葉の一部を紹介します。

できる、できないという基準ではない価値観を築けるかどうかを、
小説を通じて考えてみたかった。

毎日へとへとになっても、1ページだけでも・・・と読んでいました。
軽い扉を開くだけで、そこに私の好きな人達がいる!
ただそれだけの事が「力」となる。
私にとって竹青壮の10人は生きている人達なのです。
キャプテンで監督でもあるハイジからは、人生の宝物となる言葉をもらいました。

そんな「風が強く吹いている」を片手に臨んだ今年の箱根駅伝。
でも元旦のニューイヤー駅伝のスタートシーンを偶然テレビで見て、
瞬間で泣いていました。
王子のスタートを一瞬で思い出してしまった自分にビックリ。
こんなんで明日ちゃんと見れるやろか・・・
予想通り、箱根駅伝のスタートでほぼ号泣していました(笑)
だって私にはそこに、確かに王子が見えたのです。

今日はもう、タスキが繋がっては泣き、繋がらなくてもっと泣き、
フラフラで走っている選手に向かって大声で「がんばれーっ!がんばれーっ!」と叫び、
10人が走ったコースを本を片手にテレビで確認しと、大忙しでした。
「あ、六郷橋」
「権太坂や」
「大平台のヘアピンカーブって、狐坂そっくりや〜」
「神童が上がった坂は、こんなに急やったんか」

濃い二日間でした。
今日はぐっすり寝られそうです。

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