講演より

先週、保育士の先生方の研修でお話させていただきました。
午後6時間半から8時。
その日の保育が終わってから、まだ研修に参加されるのです。
いつもながら頭が下がります。
無駄な時間にしてはいけないと気が引き締まります。

気を緩めてもらえるようにと、まずは楽しく手遊びでスタート。
その後この日最初の一冊『たことさる』(新井洋行・佼成出版社)で先生方と遊びました。
「たこと さるで」「たる」
言葉遊びの絵本なので、言葉の意味が分からないとと思われがちですが、これがそうでもないのです。
なぜそうなるのか?が分からない幼児さんでも、言葉の音で楽しめるのです。
耳で聞いた言葉で、音と音が結びつくのです。
思考ではなく、言葉をキャッチするセンスです。
文字が読める子どもと読めない子どもは入り方が違うのです。
面白いですね。

そんなことを子ども達から教えてもらえるのは、
『この絵本は〇歳用』『この絵本はこの子達にはまだ早い』という決めつけをしないからこそです。
読み手の意識は本当に、大事です!
自分と同じように考えてはいけません。相手はダイヤモンドの原石ですから。

『たことさる』で●言葉は音の話をし、その流れで●絵本は子どもの想像力を育んでくれる話をし、
●絵本は子どもの成長を促してくれるという話に繋げました。
先生方と絵本を楽しんだあと終盤は
●絵本を読むことでその子の「今」が見えるという話をし、
最後は私が一番伝えたい●絵本とは読んでもらう本の話をしました。

先生方には日々尊敬の念をいだいています。
他人の子ども達の成長のためによくあれだけのことが出来るものだと、本当に尊敬しています。
現場を知れば知るほど、私なら3日でギブアップすると思います。
そんな先生方のお役に立てるように、もっともっと学び成長していきたいと強く感じた時間でした。