『ころころ こーろころ』

『ころころ こーろころ』
みなみ じゅんこ  のら書店

北海道のわらべうたが絵本になりました。

にわとりが「ころころ こーろころ」と気持ち良さそうに揺れていると、

可愛いひよこ達が生まれました。

音言葉(オノマトペ)だけでストーリーが展開していき、最後には親子みんなで「ころころ こーろころ」。
言葉を音で楽しみながら、あかちゃんと一緒に身体を揺らして楽しめます。
あたたかく優しいタッチの絵に読み手の心も癒されます。

あかちゃん絵本には読み手を優しい声にしてくれる魔法があります。
イライラしていても、あかちゃん絵本を読み始めると勝手に声が優しくなっています。
目の前にあかちゃんがいればなおさら確実に、です。
不思議です。

そして、あかちゃん絵本は『あかちゃんの本』ではありません!
あかちゃんから読めますよ~という意味に捉えてくださいね。
何歳でも楽しんでいいのです!

《近藤薫美子・小さなえほん館》イベントのお知らせ

8月3日(土)は、絵本作家の村中李衣さんが来られます。
近藤さんと村中さんの漫才トークに、言いたい放題の高木さんが加わって
スペシャルな企画となっています。
なにが飛び出すか!?お楽しみ~
8月4日(日)は、わたくし花田がお手伝い。
中学生以下無料の夏休みこども向け企画です。
大パネルがやってきて、一緒にかまきりっこを探します!
とは言え、大人もガッツリ楽しめます。
身体を使って絵本を体験すると、より作品が深まりますよ。
アハ体験で脳を活性化しましょう♪

城陽市での講演にて

先週、京都府城陽市で講演させていただきました。
もう10年以上前から毎年呼んでいただいています。

前半は、会場となる保育園の子ども達と地域の親子さんに絵本を読ませていただきました。
私にとっての定番『おはよう!』(ますだゆうこ・文 スギヤマカナヨ・絵 そうえん社)でスタートし、
最近のお気に入り『てじな』(土屋富士夫・作 福音館書店)を皆にも声を出してもらって楽しみました。

普段先生方に絵本を読んでもらっている子ども達は、絵本の楽しみ方を知っています。
読み手の技量など関係なく、絵本を自分のものとして捉え自分で楽しみます。
作者や読み手のことなど考えず、ただ純粋に絵本を楽しみます。
私は子ども達から本当の絵本の楽しみ方(読み方)を教えてもらい続けています。

この日子ども達以上に最高だったのは、ご参加くださった一人のお父さんでした。
『いないいないばあ』遊びで、おばけが消えた時、上空を指さしながら「おばけさん飛んで行ったわ~」と言った私の言葉に、
瞬時に上空を見たお父さんに爆笑しました。子どもより早かった!てか、大人が見るか(笑)

素敵なお父さんは後半の大人向けの話も含めて最後まで私の話を真剣に聞いてくださっていました。
終わってから「来て良かったです!」とまで言ってくださいました。
きっと我が子と日常で絵本を楽しんでくださることと思います。
それが一番嬉しいです!

保育園さんでのブックフェア

本日夕方から保育園さんへブックフェアに行ってきました。
ブックフェアとは、簡単に言うと出張販売です。
保育園のホールが絵本屋さんになります。
大きいダンボール箱が11個。車に積んで出向きます。

ブックフェアで並べる絵本は何でも良いわけではありません。
えほん館おススメの絵本ももちろん持参しますが、それよりも大事な絵本があるのです。
それは、先生方が選んでリクエストしてくださる絵本。
それは、日々先生方が子ども達に読んでおられる絵本なのです!

ブックフェアではどこの園でも、子ども達が自分で絵本を選んでいます。
もちろん親子で見てもらうのですが、子どもが選ぶのを親が見守っておられるのです。
それはその場に並んでいる絵本が先生方のおススメ絵本だからです。
すでに信頼があるからなのです。
子ども達は本当に嬉しそうな顔をして絵本を「お会計テーブル」(私のところ)に持ってきます。
絵本が子ども達の歓びとなっていることがひしひしと伝わってきて、私も満面笑顔になります。
自分が買って欲しい絵本を自由に選べて、すんなり買って貰える。これは嬉しいに決まっています。

ものすごく沢山の絵本が売れました!
それだけ沢山の子ども達が自分の好きな絵本を家に持って帰れたのです。
家で絵本を読んでもらえるのです。
絵本の売上は、子ども達の歓びの時間に繋がっているのです。
売上をお金だけで捉えるのではなく、その向こうを忘れてはいけないと常に言い聞かせています。
その向こうにあるのが、私にとってのお金の正体です。

絵本を買ってもらえるように一生懸命すすめてくださる先生方の姿にはいつもながら感動します。
自分には1円も入ってこないのに、子ども達の豊かな成長に絵本が必要だと思っておられるから、
私以上に絵本をすすめてくださいます。
保護者の方も先生の言葉を信用しておられます。
それが良いですね。信頼関係があればこそ、おススメの絵本も受け入れてもらえるのです。
私が選んだ絵本はすっかりカヤの外みたいな気になりますが、それでいいのです。
絵本とは…そういうことなのです。
そもそも、絵本の大切さを重要視しておられる保育園さんなので、日々の取り組みからして違います。
私は本当に学ぶばかりです。

<図鑑もあります>

<読み物も少し 早速子どもが絵本を読んでいます>

<あかちゃん絵本の一部>

<えほん館おススメ絵本の一部>

講演より

先週、保育士の先生方の研修でお話させていただきました。
午後6時間半から8時。
その日の保育が終わってから、まだ研修に参加されるのです。
いつもながら頭が下がります。
無駄な時間にしてはいけないと気が引き締まります。

気を緩めてもらえるようにと、まずは楽しく手遊びでスタート。
その後この日最初の一冊『たことさる』(新井洋行・佼成出版社)で先生方と遊びました。
「たこと さるで」「たる」
言葉遊びの絵本なので、言葉の意味が分からないとと思われがちですが、これがそうでもないのです。
なぜそうなるのか?が分からない幼児さんでも、言葉の音で楽しめるのです。
耳で聞いた言葉で、音と音が結びつくのです。
思考ではなく、言葉をキャッチするセンスです。
文字が読める子どもと読めない子どもは入り方が違うのです。
面白いですね。

そんなことを子ども達から教えてもらえるのは、
『この絵本は〇歳用』『この絵本はこの子達にはまだ早い』という決めつけをしないからこそです。
読み手の意識は本当に、大事です!
自分と同じように考えてはいけません。相手はダイヤモンドの原石ですから。

『たことさる』で●言葉は音の話をし、その流れで●絵本は子どもの想像力を育んでくれる話をし、
●絵本は子どもの成長を促してくれるという話に繋げました。
先生方と絵本を楽しんだあと終盤は
●絵本を読むことでその子の「今」が見えるという話をし、
最後は私が一番伝えたい●絵本とは読んでもらう本の話をしました。

先生方には日々尊敬の念をいだいています。
他人の子ども達の成長のためによくあれだけのことが出来るものだと、本当に尊敬しています。
現場を知れば知るほど、私なら3日でギブアップすると思います。
そんな先生方のお役に立てるように、もっともっと学び成長していきたいと強く感じた時間でした。