新年のごあいさつを絵本とともに

2017年が明けました!
あけましておめでとうございます。
みなさま、今年もどうぞよろしくお願い致します。

今年は酉年です。
鳥と言えば、
「鳥の島」川端誠・作 BL出版

毎年海の向こうを目指して飛び立って行く鳥たち。
でも、海の向こうにたどり着くことなく海の底へと沈んで行った。
ある年、また一羽の鳥が海の向こうを夢見て飛び立ちました。
大海の真ん中で力尽き、落ちて行こうとするその時・・・

「私たちは先人に守られて生きている!」
この絵本を初めて読んだとき、ものすごく感動しました。
文章だけでなく、絵の力にも圧倒されました。
私もこの絵本の中の一羽であるように思います。。。

みなさんの一年が、喜びであふれますように★

%e9%b3%a5%e3%81%ae%e5%b3%b6

<絵本講演会に欠かせない2冊>

絵本講演に伺う時に欠かせない2冊の絵本です。
幼児から大人にまで幅広く遊び読みしています。

「やさいのおなか」きうちかつ・作絵 福音館書店 1080円
「くだものなんだ」きうちかつ・作絵 福音館書店 1080円

大人に近付けば近付くほど「正しい答え」を言おうとしますが、
幼い子ども達は「見えたまま」に素直な答えを言ってくれますから、
面白いことこの上なし!
昨日は、向日市の保育士の先生方の研修に伺い、
途中で「やさいのおなか」を遊び読みしました。
子どものような答えを言ってくださる先生がおられて、
こちらが爆笑しましたがとても楽しかったです。

「正しさ」よりも「楽しさ」ですよね。

198858131318668512

 

「マトリョーシカちゃん」

<ロングセラー絵本の中からおすすめを一冊>

「マトリョーシカちゃん」
加古里子/ぶん・え
ヴェ・ヴィクトロフ/原作 イ・ベロポーリスカヤ/原作
福音館書店 972円 3才から

ロシアのお話ですが、かこさとしさんの著書だとご存知でしたか?
会いたい人が一人の人からどんどん出て来る、とっても楽しいお話です。
この歳になってから人に読んで貰って、わくわくする気持ちを味わいました。

すごいなぁ!
夢があっていいなぁ・・・
すてきだなぁ・・・

昭和の子どもような顔が、これまた何とも安心できます。

%e3%83%9e%e3%83%88%e3%83%aa%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%82%ab%e3%81%a1%e3%82%83%e3%82%93

「ソーニャのめんどり」

最近の新刊の中から、おすすめの絵本を一冊ご紹介させていただきます。

「ソーニャのめんどり」
フィービー・ウォール作 なかがわちひろ訳 くもん出版 1400円+税
(5才くらいから大人まで)

ソーニャが自分で世話をして育てた三羽のひよこ。
シャツの下であたためて、水をのませ、糞を掃除して、寝床のわらを取りかえて、
立派なめんどりになりました。
そしてある朝、たまごが一つ産んでありました。
一生懸命世話をしてきたソーニャへのご褒美です。
「ありがとう。いただきます」と、
温かいたまごをほっぺたにつけて、ソーニャはつぶやきました。

ある寒い夜のこと。
ソーニャにご褒美のたまごを最初に産んでくれためんどりが、
きつねに襲われて・・・

きつねを悪者にした命の物語ではありません。

「行動の理由をたどっていけば、なにが「悪」なのかを
簡単にきめつけることができなくなるはずです。
この絵本を読んだ子どもたちが、動物や人間の営みについて考えをめぐらし、
客観的なまなざしをもってくれることを願います」
(作者 フィービー・ウォールのことばより)

きつねの餌食となっためんどりのことを思うとき、
胸がしめつけられるとともに、
その先の「命の物語」を想えるソーニャが、
本当にすてきです!

最初と最後のページでは、
ソーニャが別人のように見えるのは私だけではないと思います。。。

ソーニャのめんどり

 

「別冊太陽 あやしい絵本」

「別冊太陽 あやしい絵本」 平凡社 2300円+税

「奇」「異」「怪」「妖」の四つの字をキーワードに、
「あやしい」絵本がたくさん紹介されています。

「奇」の章では、
・「トマトさん」
・「うどんのうーやん」
・「かようびのよる」
など、27冊が。

「異」の章では、
・「月光公園」
・「ちゃんがら町」
・「カエルのバレエ入門」
など、29冊が。

他にもい〜っぱいの絵本が・・・
実におもしろいです。
あなたは、何を「あやしい」としますか?

あやしい絵本