先日、滋賀県の琵琶湖ホールで「山本のりこソプラノリサイタル」があり、影アナを務めさせていただきました。
山本のりこさんは、ドイツ・ザールラント州立劇場に所属するドイツ在住の方ですが、年に一回滋賀県でその美声を聴かせくださいます。今年で7回目になります。
「オペラ座の怪人」は大好きですが、オペラのオの字もわからない私が、最初から影アナを務めさせていただけているのも、のりこさんのお義父さまが10代の頃からの知り合いだからです。
仕事柄、マイクを持つことや人前でお話することには比較的慣れてはいますが、影アナというのはこれが初めてでした。
姿を見せずにしゃべるだけだから簡単だろうと思っていたのですが、違いました。
どんな声を出すかは、自分がどんな状態でいるかと同じだったのです。
人から見えないからと、だらけた姿勢で、怖い顔で、暗い気持ちで話すと、そういう声になるのです。最初、そのことに驚きました。
だから今年特に気を付けたことは、上手く話すことではなくて「笑顔」と「ゆっくり」でした。
特に「笑顔」!
誰からも見えない裏側で機会装置に囲まれた中で話すのに、笑顔が大切なんです。
会場にいる数百人の人たち全てが私を観ている! まるで主演女優であるかのように、笑顔を「つくる」のです。
顔でつくるのではありません。今、この役割を務められることの幸せを感じて。。。心でつくるのです。
・・・思えば私の笑顔の先生は、高校からの親友でした。
とっても可愛くて学年を問わずにモテモテだった彼女は、私にとっても憧れの人でした。
そんな彼女と2年生の時に同じクラスになれた私は、友達になりたいと心から願ったものでした。
想いがかなって友達になれた私が気付いたことは、彼女の笑顔の素晴らしさでした。
面白いことがあるから笑顔になるのではなく、楽しいから笑顔になるのではなく、彼女は先に笑顔を向けるのです。目の前の人に!
その素敵さに気付いた私は、真似をしてみたくてたまらなかったのですが、当時性格が屈折していた(笑)私にはとても同じようには出来ず、ただただ彼女を眩しく思うだけでした。
でも、そんな私にも転機が訪れました。就職です。
彼女と離れて新しい人たちの中に入った時、「過去の私を誰も知らない」と思い、彼女の真似をしました。
相手が不機嫌な顔でも、叱られても、自分から笑顔を向けるようにしました。
最初の勇気は、私以外誰も知りません!
そして、私は「お花ちゃん」と呼ばれ、皆さんから親しみを持ってもらえました。皆さんから親切にしてもらいました。皆さんから沢山の大切な事を教えてもらいました。
その後の人生を大きく左右するような事に、声をかけてもらいました。
今、えほん館があるものその流れの中でなのです。
のりこさんのお義父さまである、山本さんにも最初の就職先で出会いました。
笑顔は最高です!!! 私の人生を変えてくれました。
「彼女の笑顔は最高に素敵だなぁ。。。」と、思えた自分と、その気持ちに素直になれた自分、それをやってみれた自分に感謝しています。
何よりも、その笑顔を私に向けてくれた親友に、感謝しています!
もちろん、有難いことに、今も変わらず彼女の笑顔は輝いていますよ。。。★
(もうじきおばあちゃんになるんだって(笑))